異世界に召喚されたのは居合を駆使する女の子 リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ あらすじ自分の部屋で寝ていたはずが、気づいたら、武器や防具がいっぱいある部屋に?! でも、西洋の物であふれたそこに、似つかわしくない武器、日本刀があった。リコはそれになぜかとても心惹かれて。そして、戦いに巻き込まれ、その刀を手にする!01Amazonページにて有料販売中⇒こちら02Amazonページにて有料販売中⇒準備中ブログへ戻るサイトマップへ戻る リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ コメント
高岩唯丑リンク集! リンクがかなり増えて来てしまって、まとめました! よろしければ活用してください。 ブログトップページ 小説 ・Amazon(kindle) 著者ページ 異世界に召喚されたのは居合を駆使する女の子!01: 可愛い猫は、異世界に来てしまう 異世界に召喚されたのは居合を駆使する女の子!02: 可愛い猫は、海を目指す 私、老衰して三途の川拒否ったら異世界転生しちゃったのじゃ?!01 ・アルファポリス 著者ページ 闘いの日々には、もうウンザリ!妖怪の王は、異世界でスローライフを目指す……が、ままならず! その他 ・ 唯丑の時間チャンネルページ (YouTube) ・ ほしいものリスト ・ 読書記録 (Twitterが開きます、Twitter上で #唯丑の読書 と調べてもらっても出ます) ・ 小説の書き方講座……じゃなくて書けない原因を取り除く講座! Read more »
ハイエルフなのに変態で_プロローグ_03 やっとの事、事務所の前に戻ってきた茉姫は、ため息をついた。警官に交番へ連れてかれそうになったものの、何とか回避して、適当な服を購入できた。 「疲れた……というか、エルフって」 もしかしたら疲れてて、幻覚でも見たかもしれない。中に入ったらもういないかも。そんな事を思いながら、茉姫は事務所の中に入った。 「おかえりですの」 ルドルはお行儀よくソファーで座っている。茉姫はルドルの頭や体をベタベタ触った。 「なっ……何するですの!」 少し顔を赤くしながら、さっと茉姫から距離を取ったルドルが続ける。 「自分からするのは良くてもされるのは……ですの!」 とても人間らしい反応と手触りとで、現実と確信した茉姫は、買ってきた服の紙袋を差し出しながら言った。 「とりあえずこれ、下着はさすがに適当には選べないから」 「した……ぎ?」 不思議そうに、たどたどしく言葉を繰り返したルドルを見て茉姫は思う。そういう習慣がないのだろうか。エルフというのは、ゲームやアニメとかの創作物に登場する種族と、茉姫は認識している。未開人。森の中で暮らす、あまり人と接しない種族。実現しているとは思わなかったが。そういうのに当てはまる気がする。 「これからどうしよう」 茉姫は思わず呟いてしまった。袋を開けて、服を取り出して、着ようとしているルドルが動きを止める。 「いきなり申し訳ないですの……魔法も封じられ、記憶を消して、立ち去る事も出来ないですの、言語理解の魔法だけは、最後にジジィどもにかけられて……魔法が解ける事はないから、それだけは安心ですの、でも本当にこれからどうすればですの」 ルドルがしょぼんとした表情を浮かべる。自業自得だと追い出すこともできるけど、茉姫の頭に一瞬そう過った。でもその考えを笑って一蹴する。 「いきなり笑ってどうしたですの?」 「ううん」 私は探偵だ。トラブルは大歓迎。茉姫はそう思う。 「これも何かの縁だ……うちに置いてあげるよ」 ルドルの表情がぱぁと明るくなる。 「本当ですの! ありがとうですの!」 「……珍獣ペットとしてね」 「キィー! 何ですの! この子猿! あなたの方がペットですの!」 そして取っ組み合いのケンカを二人は始めた。茉姫はルドルの、両頬を引っ張りながら思う。一人は寂しかったところだ、それに探偵と相棒はセットだしと。 ハイエルフなのに変態... Read more »
ハイエルフなのに変態で_強炭酸はガラスを穿つ01 田舎というほど田舎ではなく、都会というほど都会でもない、中途半端な街の一角にある建物。一階には犬猫用のカットハウスが。二階には居黒探偵事務所がある。住居も兼ねたその事務所の寝室には、美女が気怠そうにベッドから立ち上がっていた。 「ふぅぅぅん……ですの」 寝起きのけだるさを、取り去るようにアクビを一つすると、美女はキラキラと、キレイな銀髪を整える為に手櫛を入れた。緩くウェーブのかかった銀髪から、チラリと少し長めのとんがった耳が見える。普段は髪に隠れて見えない耳は、彼女がこの世界に来てから、意識的に髪で隠すようになった。この世界では異質の存在、ハイエルフという種族であるため。バレればあまり良い事がないという判断だった。 彼女は寝間着代わりの、空色のカッターシャツに、黒のロングスカートを履く。それから、自らが起き出したベッドに潜り込んでいる、もう一人に声をかけた。 「起きるですの」 その声に、なんの反応も示さずグッスリと寝ている、もう一人の身体を揺らしながら、もう一度、声をかける。 「起きるですのぉ……無防備に寝てるとエッロイ事しちゃうですの」 「ひっ!」 異様な気配を感じて、もう一人は目を覚ます。ベッドから素早く飛び出して、警戒するように構えた。 「冗談ですの」 クスクスと笑う美女を、しばらく警戒していたもう一人は、ため息をついて、警戒を解く。 「驚くわ……おはよ、ルドル」 「おはようですの、茉姫」 ルドルは銀髪をなびかせて部屋を出ていく。茉姫がその姿を見送る。見惚れていた、と言ったほうが正しいか。 「くっそ、キレイだな」 茉姫はそうつぶやくと、寝間着代わりの、白のカッターシャツに、黒のジーンズを履いて部屋を出た。 二人は今日も探偵稼業に勤しむ。 ※ 相変わらず、ウィスキーボトルに入れた麦茶を、茉姫はコップに注ぐ。 「キクね! ジャック君は!」 ただの麦茶を飲みほして、茉姫は言った。毎朝恒例の決め台詞を、ルドルはスルーして、茉姫に予定を確認する。 「今日も犬猫探しですの?」 「そうだよー」 茉姫はため息とともに、言葉を吐き出した。基本的に、下の階のペット用カットハウスの、常連のペット探しが主だった。金持ち達の、大いに甘やかされたバカ犬やバカ猫は、よく脱走するのだ。しかも、放っておけばいいものを、わざわざ大金はたいて、捜索を探偵に依頼する... Read more »
ハイエルフなのに変態で_強炭酸はガラスを穿つ07 「江原さん、どうして突然、ドライアイスの演出をやろうと言い出したですの?」 ルドルの問いかけに、江原がため息を一つする。しばらくして意を決したように口を開いた。 「ラムネの瓶を破裂させるため……です」 「江原さん! ……どうして」 立ち上がった愛奈が、ほとんど叫ぶように、そう問いかけた。途中で気づいて、声が小さくなる。 「お嬢さん、申し訳ありませんでした、ずっと、白状しようとしていましたが、弱い私は結局、真実を悟られまいと、あんな態度をとって……しまって」 江原は深々と頭を下げる。それを見て、愛奈は元の椅子に力なく座った。そして呟く。 「どうしてこんな事」 頭を上げて、泣きそうな表情を見せた江原が、深呼吸をした後、話を始めた。 「社長はいつも採算を度外視した物を作っていました、お客様を笑顔にするためです、私はそういう社長が好きでした、でもいつしか理想と現実はかけ離れていって、会社の経営は傾き始めていました、そんな時に瓶のラムネを作ると社長は言いました、いつもの調子で、この商品で親は懐かしさ、子供は逆に新鮮で大喜びだって、私も、このアイデアには、もしかしたらと思いました、でもその時はもう、そのもしかしたらに賭けるほどの余裕さえ、この会社にはありませんでした、止めなければ、この会社はもう危なかった、でも社長はそれでも、みんなを笑顔にするために、と言って聞いてくれなかった……倒産すれば従業員は路頭に迷う、大切な笑顔は失われるんだ」 ※ そろそろ夏になってきて、暑くなってきていた。猫探しを終えた茉姫とルドルは、暑さにヘロヘロになりながら、事務所に帰ってきた。 「あっっですの、この世界は滅ぶですの? 終末の暑さですの」 「まだ、こんなもんじゃないよ」 「あぁ、滅ぶですのね、この世界は」 あながち、間違いじゃないかもしれない、と茉姫は思う。温暖化現象が進んでいるのだ。 「とりあえず、あれを飲ませろですの」 ルドルが茉姫に催促する。苦笑しながら茉姫は冷蔵庫から、瓶ラムネを二本取り出して。一本をルドルに渡そうとして、寸前で止める。 「苦いとか、辛いとか言ってたくせに」 「うるせぇですの! 早く、早くそれを渡しやがれですの!」 キメてラリってる奴が、クスリをせがむ様な必死さでルドルが瓶ラムネに手を伸ばしてる。 「どういう言い方されるとなぁ」 「申し訳ありませ... Read more »
ハイエルフなのに変態で_強炭酸はガラスを穿つ04 「人為的……そっか、それはそれで置いといて」 「置いとくですの?!」 茉姫はある一点を見つめていた。そして、懐から写真を取り出して、眺める。 「あの犬……そうだよね」 「んあですの?!」 こちらを眺めている犬と、写真とを見比べても、ほとんど違いが見つけられない。茶色毛のトイプードル。茉姫はニヤリと笑う。 「見つけた」 「あれですの?!」 「あれですの!」 「シッポ振ってやがるですの! くそ犬がですの!」 ルドルの怒りをよそに、茉姫はトイプードルに向かって走り出した。ルドルもその後ろに続く。それを見たトイプードルは、走り出した。 「逃げたですの! くぉらぁぁぁ待ちやがれですの!」 「ちょっと、怖がらせるような声出さないで! あとまた通報される!」 「むぬぬですの!」 声を出すのをやめたルドル。茉姫はそれを見てほっとする。怖がらせたらいけないのだ。これ鉄則。 「というか早いですの! それほど足が長くないのにですの!」 「動物だからね!」 逃げ続けるトイプードルは、意外と俊足で、茉姫たちとの距離を離していく。しかし、かなり距離があくと、スピードを落として、こちらを見ながら走り、またスピードをあげる。 「バカにしてるですの! あのくそ犬ですの!」 「怖がらせない!」 「きぃぃぃぃですの! 挟み撃ちにするですの!」 「まって!」 「んあですの?!」 「このまま追うよ!」 「この子猿! おバカですの?!」 「うっさい! 子猿じゃねぇ! いいから!」 茉姫の言葉に、ルドルは不満そうにしながらも黙る。たぶんこの子は。茉姫はそう予想を立てて、走り続けた。 ※ 「ごへっ、ごほっ、げほっ」 だいぶスピードも落ちていたが、ついに茉姫は、かなりヤバそうな咳き込み方をして、立ち止まった。トイプードルも立ち止まって、こちらを見ている。 「あのくそ犬ですの! というあなたも、だらしなさすぎですの!」 怒りながら、全然ケロッとしているルドルをよそに、茉姫は座り込む。茉姫のスピードが落ち始めて、トイプードルもスピードを落とした時に、ルドルはそのまま追おうとした。それを茉姫が止めたせいで、ルドルは怒りが収まらないようだ。ただ自分を置いて、ルドルだけに追わせる訳にいかない、と茉姫は考えて止めた。たぶんあの子は。そう茉姫は言いかけてむせる。 「何ですの?!」 「やっぱり……いいや、... Read more »
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